Category Archives: Research

りっかーたん:舌駆動デバイスによる”舐められる”VR

  「りっかーたん」は、ぬいぐるみ内部に搭載されている舌駆動デバイス(りっかー)によって”舐められる”ことで、感情伝達を可能にする企画である。 体験者が暗幕で覆われた箱の中に手を入れると、中では写真(左)のぬいぐるみ「りっかーたん」が待ち構えており、湿った舌で体験者の手を舐める。この舐め方は途中餌をやる等して親密になると変化するようになる。体験終了時には、体験者は舌を通して「りっかーたん」と心を通わせられたと感じられるだろう。   犬や猫などの実際のペットにとって、舐めるという行為は飼い主とのコミュニケーションにおいて非常に重要な手段である。しかし一方でペットロボットにおいては、舐める機能を持つものはほとんど存在しない。 この舌駆動デバイス(りっかー)をペットロボットに搭載することで、より実際のペットに近いロボットが実現出来ると考えられる。 Publications: 「りっかーたん」、○四條亮太、溝口泉、長野瑞生、日岐桂吾、田村莞爾、安藤貴広、第21回バーチャルリアリティ学会大会 Patent: 四條亮太, 日岐桂吾, 野嶋琢也, 溝口泉, 長野瑞生, 田村莞爾, 安藤貴広, 広田光一,”舌装置”, 特願2017-9603(2017/01/23), 特開2018-117703(2018/08/02)

Gill+Man:エラ呼吸体験VRシステム

本企画ギルマンでは,体験者はマスク型デバイスと首輪型エラデバイスを身につけ,海の中を人魚になったかのごとくエラ呼吸を体験しながら泳ぐことができる.これにより通常の呼吸とは違い,息を吸うと水が首筋から流れていくようなエラ呼吸感覚を提示する。また,体験者はエラという水をより直接感じるインタフェースを通して海を泳ぐことにより,海の綺麗さや汚染を体感として感じることができるようになると考えられる. Publications: 「Gill+Man」、○溝口泉、日岐桂吾、四條亮太、長野瑞生、田村莞爾、安藤貴広、第21回バーチャルリアリティ学会大会

Display Ball: 映像表示可能なボールデバイスの研究

映像表示機能を有するボールはAugmented Sportsにおいて戦略性を拡張した球技スポーツのデザインを可能とする.提案するボールは内部に回転情報を取得するためのセンサを有し,外部表面には映像を表示するためのLED群が取り付けられ,回転状況に応じて特定の方向に映像を表示する構成である.本発表では,回転方向を1軸に固定した状態で映像を表示するシステムの開発について報告し,さらにそのシステムの妥当性について検証を行う.  回転状態において特定の方向に映像を表示するボール型ディスプレイの提案をする.提案するボール型ディスプレイの内部には,慣性センサとマイクロコントローラ(MPU)が組み込まれ,筐体表面にはLED群が取り付けられている.この筐体表面のLED群で表示される映像は内部のMPUにより切替られる.MPUは慣性センサより取得した値からボールの回転状況を捉え,この情報を元にボール表面のLED群を切替え,左図のように特定の方向に映像を表示するシステムを提案する. このように特定の方向に映像を表示することができるボール型ディスプレイの応用先としてはAugmented Sportsやスポーツトレーニングを想定している.例えばAugmented Dodgeballではセンサを内蔵したボールやヘルメット型の装置を利用してドッジボールのルールを拡張している.このようにスポーツやトレーニングにおいてセンシングやディスプレイ機能を持つボールを導入することにより,ルールやトレーニングメニュー等の設計自由度を高めることが期待される. Publications: 大久保 賢、佐藤 俊樹、野嶋 琢也: 映像表示機能を有するボールの提案,第21回日本バーチャルリアリティ学会大会予稿集, 31C-03,2016.

Augmented Air Hockey

augmented-air-hockeyエアホッケーはスピード感のあるゲーム展開が魅力の一つであるが,素早い動作が求められるため子供や高齢者がプレイするにはやや難しい.そこで本研究では,ビデオシースルー型のHMDを用いてパックが消える,増える,大きくなるなど様々なエフェクトを適用することでエアホッケーを拡張した.この拡張的効果によりパックスピードを落としつつも,エアホッケーを楽しむことができるようなシステム,Augmented Air Hockeyを提案する.

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Smart Hairの女子技術教育応用

feature-img歴史的に見てSTEM分野に女性はとても少ない.川村らの研究によれば,いわゆる理科離れは中学生くらいの年代の物理科目に対する拒否感という形で顕著に表れており,小学生の間では理科離れはそれほど目立っていないことが判明している[1].村松は女子学生の技術やものづくりに対する興味関心を高めるために進路を考え始める中学生段階やさらにはその前段の小学生段階における啓発活動が有効であると主張している [2].小学校における授業の中で,エンジニアリング領域に最も近いのは理科と図画工作である.そこで本研究では,授業で扱いやすく女子が好む要素が伴う素材という点を重視した女子児童のための初期技術教育基本ツールの開発を目指す.

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